視点 【視点】感染改善 経済再開の絶好機に 全国の新型コロナウイルス感染が急速に下火になっており、沖縄も改善が著しい。検査での陰性証明やワクチン2回接種証明を活用しながら、経済を本格的に再開させるべき時期が到来しつつある。 緊急事態宣言の解除後、八重山でも市街地などで観光客の姿が目立つようになってきた。長期の休業要請や営業時間短縮要請に苦しんだ飲食店も、時間帯によっては満員の盛況ぶりだ。沖縄観光や離島観光の人気は根強く、観光は今後も回復… 2021/11/09
視点 【視点】陸自配備 衆院選結果も追い風に 防衛省が石垣島で進める陸上自衛隊配備の是非も、衆院選で争点の一つとされた。 当選した自民党の西銘恒三郎氏は日本を取り巻く厳しい安全保障環境を指摘し、配備に賛成した。対立候補である立憲民主党の金城徹氏は「住民合意のない配備に反対」と訴えた。 石垣市で西銘氏は1万1千41票を獲得し、金城氏に1636票の差をつけた。石垣市の中山義隆市長も、2018年の市長選で配備を認める姿勢を打ち出して当選してお… 2021/11/04
視点 【視点】衆院選で「オール沖縄」失速 10月31日投開票された衆院選で、玉城デニー知事を支持する「オール沖縄」勢力と自公は、4つの選挙区で2勝2敗となった。 「オール沖縄」勢力は米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設反対を旗印に、保革を糾合した政治勢力としてスタートした。2014年、故・翁長雄志氏が知事選で当選した直後の衆院選で4議席を独占したことは記憶に新しい。 その後も県内の国政、県政選挙を席巻する勢いを見せたが、17年衆院選で… 2021/11/02
視点 【視点】辺野古 噛み合わぬ与野党の主張 衆院選では外交や安全保障のあり方も与野党の大きな対立軸になっている。特に沖縄では、米軍普天間飛行場の辺野古移設に焦点が当たる。移設を容認する自民党候補に対し、移設反対を政策の柱に据える「オール沖縄」勢力の候補が対峙する構図が、4選挙区に共通している。 立憲民主、共産、社民、れいわは共通政策として辺野古移設中止を掲げている。党首討論会で自民党の岸田文雄総裁(首相)は「危険性が指摘される普天間飛行… 2021/10/28
視点 【視点】「分配」の前に成長戦略を 衆院選でとりわけ有権者の関心が高いテーマの一つが経済政策だ。短期的には新型コロナウイルス禍で苦境に陥った個人や事業所への支援策、長期的には低迷にあえぐ日本経済の立て直しと成長戦略が問われている。キーワードになっているのは、中間層、貧困層の所得を底上げする「分配」の発想だ。 自民党は大胆な危機管理投資・成長投資とともに分配で所得を増やし「分厚い中間層」を再構築する「新しい資本主義」を掲げた。どの… 2021/10/23
視点 【視点】尖閣上陸 地元の熱意に意義がある 尖閣諸島に新たな字名を刻んだ標柱を設置するため、石垣市が9月3日、菅義偉政権に行った上陸申請は同28日、不許可とされた。菅氏退陣のあとを受けて就任した岸田文雄首相も今月日、日本維新の会の衆院代表質問に対し「総合的に勘案した結果、上陸は認めないこととしている」と言明。今後新たな上陸申請があっても、不許可とする方針を示唆した。 標柱設置は石垣市が昨年、尖閣諸島の字名を「登野城」から「登野城尖閣」… 2021/10/16
視点 【視点】苦境に陥る「オール沖縄」県政 今月4日に就任3年を迎えた玉城デニー知事が苦境に立たされている。経済界や政界で、自身を支える政治勢力「オール沖縄」から離脱する動きが相次いでいるためだ。 「オール沖縄」勢力の一角を担ってきた県議会の赤嶺昇議長は13日、次期衆院選で自公候補を応援すると明らかにした。9月には建設会社などを運営する金秀グループが、衆院選での自民党支持を打ち出していた。 「オール沖縄」勢力の足元が揺らいでいるのはな… 2021/10/15
視点 【視点】きょう解散 求められる沖縄の未来図 衆院はきょう14日解散され、19日公示、31日投開票の総選挙が事実上始まる。衆院議員の任期満了は21日で、現憲法下で初めて任期満了越えの選挙となる。 岸田文雄政権は、4日の発足から1カ月足らずの短い期間で国民の審判を仰ぐ。 異例尽くしの選挙戦となったのは、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、菅義偉前首相が解散を先延ばしせざるを得なかったためだ。 新型コロナの「第5波」はようやく落ち着きつつ… 2021/10/14
視点 【視点】台湾への威嚇 県民も注視を 中国が、台湾の防空識別圏への戦闘機などへの侵入を激化させている。背景には台湾のTPP(環太平洋連携協定)加入申請や、沖縄周辺での日米共同訓練への反発があると推測されているが、力にものを言わせた威嚇行為であることは間違いない。台湾と目と鼻の先にある沖縄にとっても脅威であり、見逃せない事態だ。 台湾の故・李登輝元総統はかつて石垣市で講演した際「日台は運命共同体だ」と語ったが、中国の軍事的膨張が続く… 2021/10/07
視点 【視点】9・11テロ20年 激変した世界 2001年9月11日の米国同時多発テロから20年。「世界を変えた」と言われた事件の衝撃は今なお尾を引いているが、米国の主戦場は現在、「テロとの戦い」から「中国との覇権争い」へと変わった。9・11テロの歴史的意義も見直しを迫られている。 事件の日、ハイジャックされた航空機2機がニューヨークにある110階建てのワールドトレードセンターに相次いで突っ込み、ビルは倒壊した。 別の航空機はペンタゴン(… 2021/09/11
視点 【視点】ゴルフ場を八重山の財産に 株式会社ユニマットプレシャスが石垣市で進めるゴルフ場建設計画が着工に向けて前進している。地域未来投資促進法に基づいて石垣市が策定した土地利用調整計画に8月末、県が同意し、予定地の農振除外や農地転用が実現する見通しになったためだ。 ゴルフ場建設計画はアフターコロナに向けた観光の起爆剤として市が積極的に後押ししており、経済界も一致してバックアップの姿勢を示している。 新設されるゴルフ場を八重山の財… 2021/09/10
視点 【視点】懸念される離島の感染拡大 八重山を襲った新型コロナウイルス「第5波」でとりわけ懸念されるのは、石垣市だけでなく小規模離島の竹富町、与那国町でも連日感染者が確認されていることだ。特に与那国町の特別養護老人ホームでクラスター(感染者集団)と見られる34人もの新規感染者が出たことは、町内に大きな衝撃を与えた。 町民によると、与那国町では夏休みシーズンに来島者によってウイルスが持ち込まれたと見られており、折からの町長選で一気に… 2021/08/31
視点 【視点】自立の覚悟求められる沖縄 沖縄振興特別措置法が来年3月で期限切れとなることを受け、内閣府が「新たな沖縄振興策の検討の基本方向」を発表した。「今一度、法的措置を講じ沖縄振興策を推進していく必要がある」と指摘しており、河野太郎沖縄担当相は22年の通常国会に関連法案を提出する方針だ。 沖縄は、本土から海で隔てられているという地理的要因、悲惨な沖縄戦や米軍統治の経験といった歴史的要因によって、まだまだ多くの分野で本土に比べ立ち… 2021/08/26
視点 【視点】民主主義を直撃するコロナ 新型コロナウイルス「第5波」が驚異的な勢いで沖縄を呑み込んでいる。20日から旧盆入りするが、帰省客などで人の移動が活発化すると感染爆発に拍車が掛かりかねない。県は今年の旧盆について、同居家族のみで静かに過ごすよう呼び掛けている。 県内では酸素吸入が必要な中等症患者も入院が困難となり、離島でも八重山、宮古の両病院が一般外来診療を停止した。4度にわたる流行の「波」に耐えてきた医療だが、5度目の「波… 2021/08/20
視点 【視点】アフガン民主政権が瓦解 アフガニスタンで反政府勢力タリバンが首都カプールを制圧し、勝利宣言した。2001年の「9・11テロ」をきっかけに米国などが侵攻し、タリバンを排除して樹立した民主主義政権はあっけなく瓦解した。 タリバンは1996年に政権を掌握し、音楽などの娯楽を禁止し、イスラム教経典「コーラン」の教えを厳格に解釈したイスラム原理主義的な政策を推し進めた。 特に女性に対する抑圧的な政策で知られ、女性が教育を受け… 2021/08/17
視点 【視点】満身創痍だが価値ある五輪 東京五輪では八重山関係選手も活躍した。とりわけ印象深いのは、野球日本代表メンバーで石垣市出身の平良海馬選手が八重山勢初のメダリストになったことだ。それも金メダルである。登板機会は短かったが、世界の舞台で堂々と投球を披露した姿は、住民に誇りと感動を与えた。 自転車男子ロードレースでは、石垣市出身の新城幸也選手が五輪3大会連続出場の偉業を成し遂げた。メダル争いには絡めなかったが「最高だった。これ以… 2021/08/13
視点 【視点】今後の八重山の政局に大きな影響 任期満了に伴う与那国町長選が8日投開票され、無所属新人で元町議会議長の糸数健一氏が自民公認、公明推薦の前町議会議長、前西原武三氏、元町議の池間龍一氏を破って初当選した。 糸数氏は4期16年続いた外間守吉町政からの路線転換を訴えてきた。また1999年以来、町長選では自民党公認候補が6期連続で当選しており、糸数氏は22年ぶりの「非自民町長」となる。大きな政権交代の波が押し寄せることになる。 与那… 2021/08/10
視点 【視点】コロナ対策の不信払拭を 沖縄は新型コロナウイルス「第5波」に突入し、新規感染者数は27、28日と連続して過去最多水準の300人超となった。 感染者急増の大きな要因と見られるのは、従来株に比べ約2倍の感染力があるとされる「デルタ株」の流行だ。インドで悲惨な感染爆発と医療崩壊を引き起こした変異株である。 玉城デニー知事は「流行の主体がデルタ株に置き換わっている」と述べ、沖縄でもデルタ株が主流になったとの見方を示した。 … 2021/07/29
視点 【視点】世界遺産、ゴールでなくスタート 国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会は26日、日本の「奄美大島、徳之島、沖縄島(おきなわじま)北部および西表島」の自然遺産登録を決めた。 沖縄県民としては、西表島、沖縄本島北部の世界的価値が認められたことは誇りだ。だがそれ以上に、豊かな自然環境や生態系を後世に引き継いでいく責任を自覚しなくてはならない。 奄美・沖縄は、鹿児島県の奄美大島と徳之島、沖縄県の沖縄本島と西表島の4島にまた… 2021/07/27
視点 【視点】「第5波」の様相 連休に備えを 沖縄の新型コロナウイルス感染拡大が「第5波」突入の様相を呈している。22日からは4連休が始まり、観光客の来県や県民の動きが活発化すると予想されており、対応を誤ると事態がさらに深刻化しかねない。 県内の感染者数は19日まで7日連続で前週の同じ曜日を上回っている。70人台や80人台という「第4波」当時に匹敵する高水準の日も見られるようになった。感染者数が増加傾向にあるのは間違いなく、感染力が極めて… 2021/07/20