視点 【視点】改憲、沖縄から率先して発信を 3日は76回目の憲法記念日となる。国会は憲法審査会で憲法の在り方を議論しているが、与野党で意見が割れた状況が続き、改憲に向けた具体的な動きは見えないままだ。 改憲を巡って最大の関心事は、戦力の不保持を定めた憲法9条の扱いだ。沖縄では長く「9条の理念を生かし、軍隊や基地を撤去することが平和につながる」という固定観念が支配的だった。 だが、それは誤りだ。隣国の中国が軍事大国として台頭する中、日本… 2023/05/02
視点 【視点】PAC3展開 自衛隊は万全体制を 北朝鮮が事実上の長距離弾道ミサイル発射に向けた動きを見せていることを受け、浜田靖一防衛相が破壊措置準備命令を出し、石垣島や与那国島などで空自の地対艦誘導弾パトリオット(PAC3)展開が慌ただしく進んでいる。 北朝鮮ミサイルは南西諸島上空を通過する可能性があると見られる。PAC3は、ミサイルの破片などが落下する不測の事態が起きた場合、地上から迎撃するための装備だ。石垣島でのPAC3展開は2012… 2023/04/27
視点 【視点】テロ続発は民主主義の自殺 岸田文雄首相が衆院和歌山1区補選の応援で訪れていた和歌山市で、24歳の男が首相を狙って爆発物のようなものを投げ付ける事件が起きた。首相は無事で、集まった人々にも大きなけがはなかったが、破壊力のある爆弾が爆発していれば大惨事となる恐れもあった。卑劣なテロ行為を断固非難する。 昨年7月には、参院選で街頭演説していた安倍晋三元首相が銃撃される事件が起きた。要人を狙うテロ事件が続発する世相は、日本の「… 2023/04/19
視点 【視点】憲法は平和に役立っているのか 中国軍は8日から3日間、台湾周辺で軍事演習を行い、空母「山東」を動員するなど、台湾に露骨な圧力を加えた。台湾に近い八重山でも懸念が広がった。中国の軍事行動は地域の緊張をいたずらに高めており、断じて容認できるものではない。 中国が昨夏に台湾周辺で行った軍事演習では、日本のEEZ(排他的経済水域)を含む波照間島や与那国島周辺にも弾道ミサイルを撃ち込み、八重山住民に衝撃を与えた。今回の演習ではそうし… 2023/04/12
視点 【視点】「沖縄ヘイト」は存在しない 県議会は2月定例会最終本会議で「差別のない社会づくり条例」を賛成多数で可決した。人種や出身国などを理由とした差別的言動である「ヘイトスピーチ」を防止するための条例だ。 条例では県に対し、差別解消のため施策を講じるべきことを定めた。だが条例に野党から反対者が出たのは、条例が定義するヘイトの一種として「県民であることを理由とする不当な差別的言動」という条文が盛り込まれたためだ。いわゆる「沖縄ヘイト… 2023/04/04
視点 【視点】駐屯地開設 安全守る画期的一歩 陸上自衛隊石垣駐屯地が16日発足した。八重山の島々と住民の安心安全を守る上で画期的な一歩であり、八重山住民として高く評価する。沖縄・八重山を取り巻く国際情勢の緊迫化を考えると、ここに至る歩みは遅すぎたほどだった。 台湾に近い国境の島である与那国島では、かつて県警の駐在員がいるだけで、他国からの侵入者やテロに対応できる状況では到底なかった。 そうした状況が戦後70年放置された。国境に対する日本… 2023/03/18
視点 【視点】大震災12年 離島でも問われる覚悟 東日本大震災からきょうで12年を迎える。あの日の衝撃の記憶はいまだに生々しいが、津波や地震といった災害への警戒感は、震災直後に比べ、どこか緩みつつあるようにも感じる。悲劇の記憶をどう継承していくかが課題だ。 2011年3月11日、マグニチュード9・0の巨大地震が発生し、大津波が東北地方を襲った。死者は1万5千人を超える。 あの日、遠く離れた離島の八重山でも、津波を恐れた大勢の人たちが学校など… 2023/03/11
視点 【視点】防衛産業の活性化で成長を 岸田文雄政権は2023年度から5年間で防衛費を43兆円に増額し、国内総生産(GDP)の2%規模とする方針だ。低迷が続く日本経済だが、政府の「巨額投資」を起爆剤に防衛関連産業を活性化させ、他産業への波及効果を含め、経済全体の底上げを図るべきだ。 日本の平均賃金は先進主要7カ国(G7)では最低水準で、30年間ほとんど上昇していない。日本企業が技術革新(イノベーション)を起こせず、他の先進国や新興国… 2023/03/01
視点 【視点】「有事」の不安 現実主義で対処を 「戦争が起こるかも」という沖縄県民の不安が急激に高まっている。最近は新聞やテレビで「台湾有事」という言葉に接しない日はない。台湾は八重山と目と鼻の先にある。八重山住民が災害に備えるのと同じような気構えで、周辺有事の可能性を真剣に検討すべき時代が到来している。 安倍晋三元首相は2021年12月、「台湾有事は日本有事」と明言し、その発言は沖縄でも賛否を巻き起こした。だが、その言葉が真実だったことは… 2023/02/16
視点 【視点】イデオロギーより離島振興を 玉城デニー知事は2023年度所信表明演説で「県経済と県民生活の再生」「子ども・若者・女性支援施策の充実」「辺野古新基地建設反対・米軍基地問題」の3点を重点的に取り組む大項目として掲げた。 八重山住民にとっての関心事は離島振興だが、所信表明を聞く限り、離島については通り一遍の言及にとどまった感が否めない。特に離島医療がそうだ。 今年に入って八重山の透析医療体制の危機が大きく報道され、離島が抱え… 2023/02/15
視点 【視点】「UFO騒ぎ」では済まされない 中国の偵察用気球が米国上空で発見され、バイデン大統領の命令で出動した米戦闘機が4日、南部サウスカロライナ州沖で気球を撃墜した。政府によると、日本でも2020年と21年に東北地方でこの気球と酷似した飛行物体が目撃されている。日本人が思う以上に、中国の偵察活動が日本国内に食い込んでいる可能性も否定できず、警戒が必要だ。 八重山でも近年、天体観測の愛好家から「UFO(未確認飛行物体)を見た」という情… 2023/02/09
視点 【視点】市の尖閣調査 領土守る意義大 石垣市が1月29、30の両日、尖閣諸島周辺で海洋調査を実施した。昨年に続く2回目の調査で、中山義隆市長、東海大の山田吉彦教授らが調査船に乗船した。 石垣市の調査は、尖閣諸島が日本の領土であり、石垣市の行政区域であることを内外に示す意義がある。 「なぜ今」という声があるかも知れないが、現在、尖閣周辺がどういう状況であるか改めて考えれば理由は明確だ。 中国海警局の艦船が常駐し、周辺で操業する日… 2023/02/04
視点 【視点】離島医療の人材難 早急に戦略を 八重山で人工透析医療を行っている3病院で医療従事者が不足し、新たな患者の受け入れが困難になっている。人工透析医療に限らず、離島の医療従事者確保は古くて新しい課題だ。八重山でも過去、たびたび専門医が不足したり、不在になったりして住民に不安が広がった。県はこれを機に、離島医療の在り方を再検討すべきだが、地元も医療の危機を招かないため何ができるか、早急に戦略を練る必要がある。 八重山の人工透析患者は… 2023/02/02
視点 【視点】防衛強化、批判する相手が違う 政府が進める防衛力強化に対し、玉城デニー知事の批判的な姿勢が目立っている。 反撃能力(敵基地攻撃能力)保有などを盛り込んだ政府の安全保障3文書改定を巡り、玉城知事は「詳細が明らかにされないまま閣議決定され、非常に残念」とコメントを出した。 報道各社の新春インタビューでは、防衛省が沖縄の陸上自衛隊を増強する方針を示していることに対し「自衛隊の増強は、さらなる基地負担増にほかならない」と述べた。… 2022/12/24
視点 【視点】自衛隊増強 県民守る最善策 防衛省が沖縄の陸上自衛隊を増強する方向で検討している。尖閣諸島問題の緊迫化、台湾有事の可能性など、沖縄を取り巻く国際情勢を考えると妥当な判断だ。 県民からは米軍基地の縮小と負担軽減を求める声が強い。一方で沖縄が他国の軍事的脅威にさらされている現状を考えると、沖縄を守る抑止力の強化も進めなくてはならない。 一見矛盾するような政策を両立するためには、日本のシビリアンコントロール(文民統制)のもと… 2022/12/07
視点 【視点】対中 自由と人権訴える気骨を 岸田文雄首相は17日、中国の習近平国家主席とタイで会談した。尖閣諸島(石垣市)周辺海域で中国艦船が領海侵入を繰り返している問題への懸念を表明。台湾海峡の平和と安定の重要性も強調した。 日中が首脳レベルで意思疎通を重ね、不測の事態が起こらないよう努力することは大事だ。 だが日本政府が中国側の挑発や圧力を恐れ、いたずらに迎合する姿勢を見せてはいけない。民主主義国家として、自由と人権の擁護を訴えるという… 2022/11/19
視点 日米連携 与那国でも強化を 日米共同統合演習「キーンソード23」(10日~19日)の一環として、陸上自衛隊与那国駐屯地でも日米部隊間の連絡調整所設置訓練と、航空自衛隊輸送機による装備品輸送訓練が行われる。与那国駐屯地を米軍が使用するのは2016年の駐屯地開設以来、初めてとなる。 与那国島は日本最西端の島であり、台湾との距離は約110㌔しかない。中国は習近平政権が3期目に入り、台湾への軍事的圧力を強化する姿勢を示している。… 2022/11/03
視点 【視点】終焉見え始めた「オール沖縄」 沖縄の「選挙イヤー」は自民・公明が知事選と参院選を落としたものの、7市長選を全勝して終わった。2014年知事選以来、沖縄政界を席巻してきた「オール沖縄」勢力だが、今年の主要選挙を見る限り、いよいよ終焉が見え始めたように感じられる。 「オール沖縄」とは保守・革新を問わず、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に反対するために結集した政治勢力で、故・翁長雄志前知事の時代に主要な国政、県政選挙で勝利し、… 2022/10/26
視点 危うい「超大国」沖縄は対峙を 中国共産党の第20回党大会で活動報告を行った習近平国家主席(党総書記)は、台湾統一に向け「武力行使の放棄は約束しない」と明言。会場の人民大会堂では、習氏の発言に呼応するように長い拍手が響いた。 8月には中国が台湾を包囲する軍事訓練を行い、与那国島、波照間島周辺に弾道ミサイルを撃ち込んだばかりだ。沖縄で高まる台湾有事への懸念をよそに、中国共産党指導部は、軍事力を使った威嚇の姿勢をいっそう強めてい… 2022/10/22
視点 【視点】国葬欠席の判断は妥当か 玉城デニー知事は27日に実施される安倍晋三元首相の国葬に参列しないと表明した。安倍氏死去後の7月11日、県庁に半旗を掲揚したことを挙げ「県としての弔意は既に示した」と説明。国葬の是非に関しても「厳しい世論があるのではないか」と述べた。国葬当日の県庁での半旗掲揚も行わない。 政府と県は米軍普天間飛行場の辺野古移設を巡り、厳しく対立している。県民の多くがいたずらに関係を悪化させる状況を望んでいるとは思… 2022/09/23