【視点】前哨戦始まった県議選

 玉城デニー知事の「中間審判」とも言われる県議選は5月29日告示、6月7日投開票される。出馬表明の記者会見を開く予定候補者も出始めるなど、前哨戦は既に始まった。
 最大の争点は玉城県政に対する評価だ。まず、米軍普天間飛行場の辺野古移設に反対を貫く玉城知事の姿勢をどう判断するか。
 各種選挙や県民投票で県民の反対意思は示されているが、知事が現在の路線を続ければ、沖縄と政府の関係は破綻に瀕する。普天間飛行場が固定化される恐れもある。知事が「民意」を強調するのはある意味当然だが、その副作用は沖縄の進路に禍根を残しかねないほど大きい。

 行政と議会は「車の両輪」と言われるが、いかに圧倒的な支持を得て勝利を得た首長も、議会で与党が多数を取らなければ、思うままに政策を進めることができず、最悪の場合は「死に体」になる。
 玉城知事は翁長雄志前知事時代からの多数与党を引き継ぎ、スムーズな議会運営を実現している。政府と厳しい姿勢で対峙できるのも、議会を中心とした県内の支持基盤が盤石であるためだ。
 知事は1月末の記者会見で、県議選の結果にかかわらず、辺野古移設反対の姿勢を堅持する姿勢を示した。だが県議選で与野党が逆転する事態になれば、足元が切り崩されることになり、公約の貫徹は容易ではなくなるはずだ。

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