「制服ください」 八重高SDGs 卒業生から後輩へリレー

「制服ください」と呼び掛ける(左から)島尻さん、黒島君、平良さん、福聚さん=7日午後、八重高カウンセリング室

 八重山高校卒業生らに使用しない制服を寄付してもらい、学校でリユース(再使用)する仕組みを作る―。同校の有志生徒らで組織されたサークル「八重高SDGs」のメンバーらが7日午後、初の試みとなる「制服リレー」の記者発表を同校で行った。メンバーの島尻紗和さん(18)は「3年間着た制服を思い出やタンスにしまわないで、後輩たちに『気持ちが入っている制服』を届けませんか」とPR。「制服ください」と書かれたポスターも作製し、全ての八重高卒業生に呼び掛けている。

 同サークルは、17ある持続可能な開発目標(SDGs)の中から自分たちが身近に感じる「つくる責任 つかう責任」に焦点を当て、日常生活の消費活動の改善に取り組んでいる。
 昨年7月、SDGsの認知度を上げようと結成し、3年生の島尻さん、黒島将斗君、小川秀雄君、2年生の平良由香子さん、福聚桃葉さんの5人が活動している。
 5人は高校生がSDGsを身近に感じ、学校全体で取り組みやすい活動を考え、「2着、3着ないと着回せない」という現状などから、制服リレーに行き着いた。
 同校で必要な制服の最低費用を試算すると、男子で約2万6000円、女子で3万1000円ほど。3年生を対象とした11月のアンケート調査では、卒業後は制服を「捨てる」(15%)、「タンスにしまう」(41%)との回答を得、生徒にリユースの考え方と「つかう責任」を根付かせるための仕組み作りの実現に動いた。
 対象となる制服は男子の学生服とワイシャツ、女子のセーラー服で、▽クリーニングを済ませる▽絞られたズボン、袖より裾が短い学ラン、極端に短いスカートは対象外―などの条件を設けている。
 今後は3月の卒業パーティーで制服を受け取るほか、同校に窓口等を設置して対応し、3月25日の新入生オリエンテーションでリレーを実施する。4月中に成果報告をする予定。
 問い合わせは、同校℡82・3972(担当教諭・伊集、河野)。

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