「尖閣周辺の漁業者守る」 中国船威嚇に海保本部長
記者会見する十一管の坂本本部長=10月30日午後、那覇港湾合同庁舎
尖閣諸島(石垣市)周辺海域を航行する中国船が日本漁船に接近などの威嚇行為を繰り返している問題で、第十一管区海上保安本部の坂本誠志郎本部長は30日「尖閣周辺で漁をされている漁業者がいれば、今後もしっかり中国船から守っていきたい」と強調した。
この問題を巡っては玉城デニー知事が24日、個人的な考えとした上で「安心安全な領域で漁が営まれることのほうを選択されたほうがよろしいのではないか」と述べた。
尖閣周辺が危険なため、操業を自粛するよう促していると受け取られかねない発言だったため、坂本氏は30日、記者との懇談で受け止めを問われた。
懇談に先立ち開かれた定例記者会見で坂本氏は、今年に入り、尖閣諸島周辺の接続水域で中国船が航行するのは303日中299日、中国船による日本漁船への接近は7件と報告。
尖閣情勢について「厳しさは増しており、依然として予断を許さない。わずかな変化も見逃すことがないよう、引き続き高い緊張感を持って領海警備に万全を期し、冷静かつ毅然とした対応を継続する」と説明した。