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小泉防衛相が就任後初来県 宮古・石垣を視察 きょう与那国へ

2025/11/23

中山氏(写真左)と面談した小泉防衛相(同右)=22日夜、市役所

小泉進次郎防衛相は22日、就任後初めて沖縄県を視察し、宮古島と石垣島を訪問した。両市長と面談し宮古島の自衛隊施設や石垣海保を視察。午後7時前に石垣市役所で中山義隆市長や市幹部、我喜屋隆次議長と面談した。石垣島の平和な暮らしを守り抜くためには、自衛隊の防衛力強化や平素からの訓練、日米共同訓練は必要と話し、「我が国や日米同盟による抑止力と対処力を向上させることは重要」と説明した。

冒頭のあいさつで、小泉氏は就任後、我が国の安全保障環境の厳しさを感じる中、石垣島への視察を希望したと強調。「石垣島には、2023年4月に陸自駐屯地を開設した。(市民には)隊員やその家族を温かく迎えて頂いた。防衛大臣として感謝する」と謝辞を述べた。

小泉氏は明和の大津波も例に挙げ、「多くの島民が犠牲になった。日米同盟の抑止力と対処力の向上は、南西地域の大規模災害や国民保護の迅速化につながる」と話した。取り組みの継続を示唆し地元の理解を求め、説明責任を果たすと力を込めた。

中山氏は小泉氏の大臣就任を祝い、「防衛大臣の八重山来訪は、国境離島を守る首長として、大変心強い」と歓迎。駐屯地の隊員は地域活動に参加することで、「市民に溶け込んでいる」と述べた。市の防災訓練も自衛隊の全面的な協力で実施していると紹介した。
周囲を海に囲まれた国境離島に自衛隊員がいることで、「即時対応ができる。大変安心している」とし、今後の連携と良好の継続を期待した。

関係者によると、中山氏は防衛予算を活用した市内の整備事業に感謝した。

小泉氏は宮古島で、自衛隊協力団体とも面談。隊員家族とも交流。宮古の家族会や隊友会は「一部住民による過度な抗議活動は大変残念。隊員が委縮することはあってほしくない」と訴えたという。

中山氏との面談後、小泉氏は宮古での家族会などの発言について「私も、全く同じ思い」と強調。防衛大臣として適切な発信に努めると話した。

小泉氏の希望で実現した石垣海保の視察について「最前線で領海警備を含む海の安全確保に従事する海上保安官から現場の緊迫した情勢を伺った。身が引き締まる」と振り返り海保職員をたたえた。
小泉氏は23日に石垣・与那国両駐屯地を視察し、上地常夫町長とも面談する予定。