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中国軍事動向「重大な懸念」 防衛相、粘り強く意思疎通も

2026/01/06

インタビューに答える小泉防衛相=昨年12月26日、防衛省

小泉進次郎防衛相は、沖縄県内報道各社の新春インタビューに応じた。尖閣諸島周辺などで日本への軍事的圧力を強める中国の動向について「わが国安全保障上の重大な懸念だ」と非難。一方で「率直な議論と意思疎通を粘り強く重ねることが必要不可欠」と述べ、中国との対話に努める考えも示した。

日本周辺での中国軍の活動について「尖閣諸島周辺をはじめとする東シナ海、日本海、西太平洋など、わが国周辺全体での活動を活発化させている。尖閣諸島周辺における領海侵入を含め、東シナ海で一方的な現状変更の試みを継続していている」と指摘。

具体的には昨年5月、尖閣諸島周辺で中国海警局船からヘリが発艦し、周辺空域で領空侵犯した事例などを挙げた。

中国無人機の動向も目立っている。23年4月以降、それまで見られなかった与那国島と台湾間の中国無人機通過を確認。24年度は中国無人機の飛行を前年度の約3倍となる23回公表した。

昨年6月には中国空母の硫黄島より東側の海域での活動や、空母2隻の太平洋側での活動を初確認。同11月には3隻目の空母「福建」が就役した。

小泉氏は「空母をはじめとする海上戦力の運用能力向上、遠方の空域での作戦遂行能力の向上を目指しているものと考えられる」と分析。「中国の対外的な姿勢や軍事動向等は、わが国と国際社会の深刻な懸念事項」とした。

中国空母が自衛隊機にレーダー照射した事案や、中ロの爆撃機が東シナ海から四国沖の太平洋にかけて共同で長距離飛行したことには「わが国に対する示威行動と捉えざるを得ない」と強調。日本周辺での中国の軍事行動に対し「強い関心を持って注視しながら冷静かつ毅然と対応していく」と述べた。

昨年11月、中国の董軍(とう・ぐん)国防相と会談した際も懸念を伝えたとして「具体的かつ困難な懸案があるからこそ率直な議論と意思疎通を粘り強く重ねることが必要不可欠という思いは変わらない。引き続き防衛当局間でしっかり意思疎通していきたい」と説明した。

今後の防衛政策に関しては「安保3文書改定の議論があるが、日本を取り巻く安全保障環境がより厳しくなっていることを踏まえると、あらゆる選択肢を排除せずに議論する必要性がある」との考えを示した。

特に南西地域の防衛体制強化は「喫緊の課題」とした上で、補給処・支処の新設、与那国駐屯地への中距離地対空誘導弾部隊配備などを着実に進めると表明。

その上で、沖縄県民に対して「日本が置かれている周辺環境の変化に応じ、現実を見た上で、国民の命と平和な暮らしを守り抜くための防衛力整備が必要だ」と理解を求め、丁寧に説明を続けるとした。