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尖閣遭難映画化、全額寄付で 製作費増額契約を可決 石垣市議会

2026/03/10

映画「尖閣1945」の製作業務委託契約などを審議した石垣市議会の本会議=9日午前

石垣市議会(我喜屋隆次議長)は9日の本会議で、尖閣諸島での遭難事件をテーマにした映画「尖閣1945」の製作業務委託契約を一部変更し、契約金額を増額する議案を賛成多数で可決した。製作と配給の委託契約費総額は3億3000万円となっているが、市企画政策課の野崎雅治課長は、全額をふるさと納税とクラウドファンディングの寄付でまかなえると答弁した。

映画製作を巡り、市は2025年、㈱ストームピクチャーズと約1億9997万円の製作業務委託契約を結んだが、今年1月に委託料を約2億7497万円に増額し、今議会で承認を求めていた。

野崎課長はこの日の市議会本会議で、増額の理由について「映画品質向上のためのCG(コンピュータ・グラフィック)製作や、より史実に基づいた映像表現を強化するため必要」と製作側から説明があったと報告。

例えば海上でサバニを漕ぐ場面で、不要な島影を削除する作業など、映像のクオリティを高めるための追加費用だという。

市企画政策課によると、委託契約費の財源として、映画製作を目的に募ったふるさと納税で約5000万円、企業版ふるさと納税で約1980万円、クラウドファンディングで約1594万円が集まった。残りは尖閣諸島に関する情報発信などを目的としたふるさと納税を充てた。

昨年秋には、尖閣諸島に関する情報発信などを目的としたふるさと納税に大口寄付があり、委託制作費の総額を3億3000万円に引き上げた。今回の製作費増額も大口寄付を受けた措置。委託契約増額の予算案は昨年12月議会で可決されている。

製作業務委託契約の一部変更議案に対しては内原英聡氏が「これからも、さらに映画配給や宣伝にかかる費用が見込まれる。この映画製作には大いに疑義がある」と反対し、採決に持ち込まれたが、与党と一部野党が賛成した。

「尖閣1945」は作家、門田隆将氏のノンフィクションを原作にした映画で、1945年に起きた米軍による疎開船攻撃と尖閣諸島での遭難事件をテーマにしている。今年7月ごろ完成し、8月には石垣市で特別上映会が開かれる予定。26年度内には全国公開される。

市議会本会議では、2025年度一般会計補正予算などは全会一致で可決した。