【視点】あす慰霊の日、平和で安全な沖縄に

 沖縄戦で犠牲になった軍民20万人の御霊に思いをはせ、戦争を知らない未来の世代へ平和のたいまつを引き継がなくてはならない。あす6月23日、沖縄は74回目の「慰霊の日」を迎える。
 沖縄県民の心深くに刻まれた戦争への嫌悪感は、もはや遺伝子にも近いものだが、沖縄を取り巻く状況は容易ではないのが現実だ。県民は米軍と自衛隊を巡る大きな課題に直面している。
 まず米軍普天間飛行場の辺野古移設問題は、来月の参院選でも、やはり大きな争点に浮上しそうだ。政府は繰り返し、辺野古移設が普天間飛行場の返還を実現し、宜野湾市民の負担を軽減するための政策であることを説明してきたが、昨年の知事選、今年の衆院補選、さらには県民投票でも、立て続けに県民の反対意思が示された。
 辺野古移設は日米間で何度も確認され、辺野古沿岸埋め立て承認を巡る訴訟では司法判断も出ており、政治的、法律的には決着した問題だ。それでも県民の理解が広がらないのは、沖縄の新聞やテレビなど主要メディアが辺野古移設に対して否定的な報道を繰り広げ、有権者が公平に判断する土壌が失われていることが大きい。
 しかし一番の要因は、米軍の駐留そのものに対する県民の拒否反応である。県民は戦後の米軍統治の記憶をいまだ忘れておらず、他国の軍隊が県土の1割近い面積を占有している現状を不正常だと感じている。県民の間では「自衛隊の必要性は理解するが、米軍は素直には受け入れ難い」という声が一般的だ。
 そうした県民感情を考慮しても、将来的に自衛隊の役割を拡大し、米軍との基地共用を推進することは、基地問題の解決に向けた現実的な一歩になる。辺野古の普天間飛行場代替施設も、将来的な自衛隊との共用、あるいは民間使用の可能性を含めて議論すれば、新たな突破口が見えてくるのではないか。

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