知事「漁民の安全、国に要請」 尖閣海域監視強化を 与那国町漁業協

与那国町視察での意見交換会で発言する玉城知事=2日午後、町構造改善センター

 与那国町漁業協同組合の嵩西茂則代表理事組合長は2日午後、与那国町視察に訪れている玉城デニー知事との意見交換会で、「尖閣諸島周辺海域の監視体制強化と先島近辺での漁船安全操業に向けた財政の強化」などを訴えた。玉城知事は「ここは国境離島。今日は自衛隊の基地を視察し、海保とも意見交換した。漁民の方の安心、安全を確保するよう、国に重ねて要請する」と述べた。

 嵩西組合長は「『以前のように操業できる海域に戻して』との要望が多々ある」と指摘し、監視体制強化のほかに、▽沖縄漁業基金事業での外国漁船の操業状況調査・監視事業の継続▽久部良漁港における漁業取締船の定期巡回と緊急対応時の一時休憩、待機港としての活用体制の検討―も要望。
 「漁師は西の果ての海域を見守っている。海域を守れなければ死活問題になるとの危機感がある」「取締船が停泊できると違法船への抑止効果が発揮できる。国境である以上、停泊場が必要」と訴えた。
 県担当者は安全操業と監視事業の継続実施のための予算確保の意向を伝えた。定期巡回については、「国は取締活動について現在十分に対応できているとの認識」と述べ、久部良漁港の水深が浅く水産庁の取締船が入港できないため、今後国と意見交換していくとした。
 玉城知事は視察後に報道陣の取材に応じ、陸上自衛隊与那国駐屯地の表敬訪問について、「駐屯地は国境離島としての与那国島での自衛隊存立意義と災害時の救援救助の意義がある」と強調。「行政と警察、消防、自衛隊、それぞれの協力体制は住民も望んでいるはず。常に互いの連絡関係をつなげておきたい」と述べた。

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