【金波銀波】いつの時代でも権力に反抗して…

 いつの時代でも権力に反抗して立ち上がるのは、理想に燃えた若者たちのようだ。民主化を求める香港の学生らが香港理工大を占拠して立てこもり、当局に徹底抗戦したが、20日、ほぼ制圧された。中国の習近平国家主席が4日に香港の林鄭月娥(りんてい・げつが)行政長官にデモ隊の取り締まりを指示して以降、香港警察の姿勢が強硬さを増していた◆学生運動は半世紀前の日本でも盛んで、大学の占拠も日常的な光景だったが、現在は見る影もない。滅びに向かう姿が香港の学生たちと二重写しになる◆香港には中国が人民解放軍を投入する可能性もささやかれていたが、この状況だと警察力で制圧のめどがつく。中国はさらに自信を深め、国際社会に対して香港支配の正当性を改めてアピールしそうだ◆30年前の冷戦終結で世界は平和と民主主義の勝利を確信したが、現在の世界を見渡すと、むしろ人類は、独裁国家と暴力の台頭に直面している。沖縄にしても、30年前には多くの県民が思ってもみなかった「脅威」にさらされている現状だ◆日本さらには沖縄にとって、21世紀の世界は、前世紀に比べ果たして安全と言えるのか。平和と民主主義が衰退する香港で、沖縄にとって首里城の炎上以上に憂うつな事態が進行しているのではないか。

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