【視点】なぜ防げぬ 貴重動物の事故死

 事故はなぜ防げないのか。西表島では世界自然遺産の登録に向けて、ヤマネコ保護の重要性は例年以上に意識されているはずだ。
 また石垣島では、カンムリワシ生息地の周辺で陸上自衛隊配備が計画されているため、カンムリワシ保護の気運がかつてなく高まっているはずだ。
 このところ市議会でも、カンムリワシ保護を理由に陸自配備に反対する質問が相次いでいる。ところが現実には陸自配備ではなく、一般人の乱暴運転のために次々とカンムリワシが死んでいる。「僕たちを守ってくれるはずじゃなかったの」というカンムリワシの悲痛な声が聞こえてくるようだ。
 ヤマネコやカンムリワシは、車に轢殺(れきさつ)された昆虫などの小動物の遺骸をエサにするため道路上に現れる。生きるための必死の行動であり、生息ポイント近くの道路には当然現れるものと予想しなくてはならない。
 住民、観光客を問わず、スピードの出し過ぎや乱暴運転は控えてほしい。特に夜間は危険だ。事故防止は、ひとえにドライバーの意識向上にかかっている。
 西表自然保護官事務所によると、これから冬場にかけてヤマネコの繁殖期となり、オスが活発に動き回るようになるため、事故の増加が懸念される。石垣自然保護官事務所によると、カンムリワシは秋からは幼鳥の独立期で、例年事故が多発する季節になるという。
 事故死を止められない状況が続けば、生息地周辺の道路での監視カメラ設置、事故を起こしたドライバーの責任明確化など、条例や法律による非常手段も必要になってくるのではないか。

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