家族ら日の丸振り、出迎え 海自航空隊、ジブチから帰還 

帰国した隊員らと赤松隊長(中央)=27日、那覇基地

 海上自衛隊第5航空群(司令・中村敏弘海将補)は27日、那覇基地でソマリア沖・アデン湾で実施していた海賊対処行動に参加していた部隊の帰国行事を行った。
 海自は2009年7月施行の海賊対処法に基づき、航空部隊をアフリカのジブチ共和国に派遣しており、現在は哨戒機「P―3C」を保有する青森県の八戸と那覇から航空機と人員を派遣している。今回は通算34回目で、沖縄の第5航空群からの派遣は11回目。隊員らは家族や関連団体、自衛隊関係者が見守る中、機体から降り、中村司令の前に整列。派遣部隊の赤松真次隊長が帰国を報告した。
 部隊が派遣されたアデン湾は、スエズ運河で地中海と繋がる紅海と、インド洋に繋がるアラビア海との間にある国際物流の要となる海域。アデン湾の北部には国内にアルカイダ系組織などを抱えるイエメンが、南部には難民が海賊化したソマリアがある。派遣部隊が拠点を置くジブチには、米国や中国も拠点を置く。
 海自航空部隊の任務は、周辺海域の監視と航行船舶への情報提供。海賊対処には、世界各国からも部隊が派遣され、国際部隊を編成、共同で任務を行う。
 防衛大臣訓示を代読した中村司令は、部隊派遣が今年で10年目になると紹介。「任務飛行の回数は通算2200回を超える。他国艦艇などへの情報提供回数は1万4000回近くになる。厳しい環境下での任務遂行は、国際社会から高い評価を得ている」と述べた。
 夫が派遣隊員の中島千尋さん(32)は幼い子供を連れ、帰国行事に参加。「無事に帰ってきてくれたのがうれしい。お疲れ様でしたと言いたい」と笑顔を見せた。

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