文化 五穀豊穣と地域安寧祈願 白保で伝統のカタバル馬 石垣市白保の種子取祭が9日朝、同地区で行われた。真謝、波照間、嘉手刈3御嶽の神司がオーセ(拝所)で五穀豊穣と地域の安寧を祈願。午前7時ごろからオーセに面する通り「ンマガミチ」を馬が駆ける「カタバル」が行われた。 2023/01/10
文化 八重山の豊年祭など披露 民俗色豊かに芸能フェス 第37回国民文化祭・第22回障害者芸術文化祭を統一した「美ら島おきなわ文化祭2022」(主催・文化庁、県など)の一環で、「八重山芸能フェスティバル」が13日午後、石垣市民会館大ホールで開かれ、約600人が来場した。 2022/11/15
文化 竹富の自然や文化満喫 復帰50年記念でツアー 沖縄の日本復帰50周年を記念した「美ら島おきなわ文化祭」の一環として、竹富町は沖縄の原風景を色濃く残す竹富島の文化財や自然を巡るツアー「ぶらまち竹富島」を開催している。25日のツアーでは竹富島地域自然資産財団の上勢頭立人(たつじん)理事の案内で参加者が島内を巡回した。 2022/10/26
文化 竹富 種子取祭で豊穣願う 島民のみで3年ぶり奉納芸能 国の重要無形民俗文化財で600年以上の歴史があるとされる竹富島最大の祭「種子取祭(タナドゥイ)」の奉納芸能が4日、世持御嶽の特設会場で始まった。コロナ禍により3年ぶりに開催。感染防止対策のため、奉納芸能は島民のみで行われた。種子取祭で大勢が参加し、列になって行われる「庭の芸能」を取りやめるなど、規模を縮小して開催された。 2022/10/05
文化 石垣繁氏の功績たたえる 八重山の民俗研究を牽引 宮良當壯賞 第5回宮良當壯賞授賞式・祝賀会(主催・八重山日報社)が18日、市内ホテルで開かれ、八重山文化研究会顧問の石垣繁氏(85)が表彰された。会場には関係者が大勢詰め掛け、石垣氏の功績をたたえた。石垣氏は「栄えある賞をいただいた。當壯先生の思いをひしひしと感じて毎日を過ごしている」と感謝の言葉を述べた。 宮良當壯賞は①八重山や沖縄の言語・文学・芸能の研究に顕著な業績を挙げた人②八重山地域の祭祀、文化の継承… 2022/09/20
文化 「すまむに」継承へ 小学生や外国人も参加 第10回すまむにを話す大会(主催・石垣市文化協会)が17日午後、市民会館中ホールで開催され、小学生や外国人、高齢者など12人(11組)が日常生活や昔話を八重山方言の「すまむに」で発表した。新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの開催で、「すまむに」の普及継承を図るのが目的。7月末の開催予定だったが、感染拡大のため延期されていた。 2022/09/18
文化 平良昌裕さん最優秀賞 月光の下で16人熱唱 とぅばらーま大会 八重山を代表する抒情歌「とぅばらーま」の歌唱力を競う「2022年度とぅばらーま大会」(主催・同実行委員会)が8日夜、石垣市の新栄公園で開催された。大会には16人が出場。月の光に照らされ、各人各様の思いを乗せたとぅばらーまを美しく歌い上げ、最優秀賞には平良昌裕さん(72)=竹富町字上原=、優秀賞に玉代勢秀弥さん(34)=字石垣=と嵩本安意さん(84)=字新川=が選ばれた。 大会は郷土が誇る民謡の継承… 2022/09/09
文化 OKINAWA考古学(23) 久米島町真謝沖海底(水深約10㍍)にあるのが、真謝沖海底遺跡だ。(写真1) 地元の漁業関係者からの情報によって、その存在が明るみに出た。 海底には船の残骸と思われる木材が見つかっている。この木材には船釘が並ぶように打ち込まれた部分があるが、周辺から他の遺物が見つかっておらず、また、関連する記録類もないため、船の年代などについては不明だ。(写真2) 2022/08/02
文化 OKINAWA考古学(22) 沖縄本島・北谷町北谷沖(写真1)。水深約10㍍の深さの海底に眠るのがインディアン・オーク号だ。イギリス東インド会社船籍だったオーク号が1840年に座礁・沈没。琉球王府の正史にも記録されている。 1984年に北谷町教育委員会が地元ダイバーの協力を得ながら調査をしたところ、銅板や銅釘、中国産青花(写真2)、ガラス瓶などが見つかり、回収した。行政が主体として行った沖縄県内初の海底遺跡調査にふさわしい成果… 2022/07/23
文化 五穀豊穣と無病息災祈願 コロナ禍の中、新川字会 ムラプール 石垣島四カ字の新川字会(唐眞盛充会長)は20日、豊年祭のムラプールを執り行い、五穀豊穣と字民の無病息災を祈願した。 新型コロナウイルス感染拡大の中。行事を旗頭と新川巻踊りの歌「ヤーラーヨー」などの奉納に限定し、参加者にPCR検査を義務付けるなど、感染防止対策に配慮した。恒例の綱引きや奉納芸能は行わなかった。 旗頭の奉納では、持ち手の字民約20人が、新川公民館を起点として、巨大な旗頭を持ちなが… 2022/07/21
文化 OKINAWA考古学(21) さっそうと船上に立ち、南浮原島にカメラを構える沖縄県立埋蔵文化財センターの水中調査員(写真1)。海底17㍍に眠るのは、未だに国籍不明の難破船や、淡緑色のガラス製品だ。恐らくは、乗組員が愛飲していたアルコールボトルだろう。八重干瀬海底遺跡群にも同種のボトルが発見されており、ワインとジンがそれぞれ入っていただろうと推定されている(写真2)。 2009年と10年の調査では、計22の遺物が確認された。中国… 2022/07/07
文化 OKINAWA考古学(20) うるま市勝連南浮原島の島の南側沖合の、南浮原島沖海底遺跡。。かつて唐船が難破し、島の干瀬に打ち上げられたとの伝承がある…と、先週お伝えしたが、沖縄県立埋蔵文化財センターの調査資料(写真1)によると、船釘や船体に用いられるボルト、船体の一部と考えられる銅製の金具が付いた木製品などが採集されている。 船体の一部と思われる銅製金具付きの木製品については、弧状の銅製金具をはめ込んだ板状の木材に角材を釘で留… 2022/07/05
文化 OKINAWA考古学(19) うるま市勝連南浮原島(写真1)。この島の南側沖合の、水深約17㍍の海底にあるのが、南浮原島沖海底遺跡だ。かつて唐船が難破し、島の干瀬に打ち上げられたとの伝承がある。地元のダイバーが、伝承に合致するような遺物を海底で確認したという。なお、過去には国内外のダイバーによって遺物が回収され、大きく報じられたこともある。 この海域での船舶の事故記録は確認されていないが、遺物の内容からすると1872年に英国船… 2022/07/04
文化 OKINAWA考古学(18) 沖縄県本島北端部の国頭村。ここの宜名真集落の海岸(写真1)の沖合の深さ10㍍の海底に眠るのが宜名真沖海底遺跡だ。1872年に英国の商船ベナレス号が座礁・沈没して、遺跡を形成することとなった。 これまでに沖縄県立埋蔵文化財センターや南西諸島水中文化遺産研究会などによって複数回調査され、中国産陶磁器や欧州産陶器、金属製品、ガラス製品などが散布していることが確認された。フォークやガラス瓶の破片(写真2)… 2022/07/03
文化 OKINAWA考古学(16) 前回に続き、生産遺跡の紹介。西表島の魚垣に関しては、沖縄県立博物館による総合調査報告書で詳しく調べられている。また、小浜島の北西海岸から南にかけて魚垣が確認されている。数が多いのは珍しいそうだ。 なお、下地島から伊良部島にまたがる魚垣は、宮古島市の有形民俗文化財に指定されている。なお、宮古島の大浦湾北方には石切場跡がある。長方形に切り出していたことがうかがえる(写真1)。 沖縄には、古くから利用さ… 2022/07/01
文化 OKINAWA考古学(15) 生産遺跡と呼ばれるものがある。ものづくりに関わったあとの残る遺跡のことで、具体的には製塩・製鉄・鍛冶・炭窯・鋳造・工場跡などである。 先島諸島の沿岸では数多くの生産遺跡が確認されている。建築物等に使用する石材を切り取った場所である石切場跡、潮の干満の差を利用して魚を獲る魚垣跡等などがそれだ。 魚垣は、海岸の一部を石積みにより囲む形が一般的だ。 満潮時には囲まれた部分に魚が入ってきて、干潮時になると… 2022/06/30
文化 OKINAWA考古学(14) 陶器製手榴弾の何が危険性なのか。それは、はっきり分かっていないことに尽きる。那覇市立壺屋焼物博物館に展示されている陶器製手榴弾と地雷と、沖縄県平和祈念資料館に展示されている陶器製の手榴弾と地雷(現在の那覇空港近くで出土したという)を見ると、形が違う。 また、前回の掲載後にご興味を持たれ、グーグルで「陶器製手榴弾」と入力し、画像検索なさった方もおられよう。そうした方は、さまざまな形状の手榴弾が表示さ… 2022/06/29
文化 OKINAWA考古学(13) 前回の沖縄の海域で遺物を拾うのが危険なのかという問題提起の続き。沖縄がかつて日米の激戦地となっていたからだ。つまり、不発弾が今なお多く、むやみに触ると危険だからだ。 実際、2011年6月には那覇空港の手荷物検査で修学旅行生がバッグの中に機関銃の弾丸を持ち込み、金属探知機に引っかかり、警察が出動する騒ぎとなっている。調べに対し「座間味島付近の海岸で拾った。珍しいのでお土産に持って帰ろうと思った」と、… 2022/06/28
文化 OKINAWA考古学(12) 前回の続き。読者からの質問で二番目に多かったのが「勝手に持って帰ったら捕まるのだろうか」というもの。 そもそも、海底の遺物を持ち帰るというのは、「落とし物を拾う」行為に相当する。陸上で物を拾えば警察に届けるのが義務だ。では水中の場合はどうか。 まず、海岸等に有価物(割れていない皿や壺など)が漂着した場合は、遺失物法の適用を受ける。一方、有価物が漂流物又は沈没品として回収された場合は、水難救護法の適… 2022/06/27
文化 OKINAWA考古学(11) 連載開始からまもなく4カ月になろうとしているOKINAWA考古学。ここらで読者の皆様からのご質問に答えていきたい。多かったのが、この質問だ。 「掲載されている写真は難破船の残骸や割れた陶磁器などがほとんどだが、割れていないものが見つかった例はないのか?」 「海底遺跡の調査の歴史は新しく、まだまだ分かっていないことが多い。海底の遺物についても、どのような状態で見つかったのか。他に遺物はないのか。散布… 2022/06/26