視点 【視点】あすから10連休 「平成」から「令和」へ 今年のゴールデンウィークは27日から5月6日まで、異例の10連休となる。新天皇即位、改元というビッグイベントを挟み、期間中、列島全体が祝賀ムードに包まれそうだ。心身ともにじっくりと休養する絶好の機会だが、万一のトラブルにも備え、無為に過ごさぬよう努めたい。 官公庁や多くの企業が休みになるため、いざという時に困らぬよう、連休中のサービスの有無を事前にチェックしておくことが必要だ。特に医療機関の対… 2019/04/26
視点 【視点】平成最後の「明和大津波の日」 八重山の犠牲者数9313人、人口比で32.2%。1771年(明和8年)4月24日の「明和の大津波」による被害である。昨日は平成最後の「明和大津波の日」だった。石垣市は同日を防災の日、同日から1週間を防災週間と定めている。「万一の備え」に対する意識を改めて強化する必要がある。 島内にある慰霊塔の碑文には「午前8時ごろ大地震があり、それがやむと石垣島の東方に雷鳴のような音がとどろき、間もなく外の瀬… 2019/04/25
視点 【視点】屋良氏 政策は実行可能か 衆院沖縄3区補選で初当選したフリージャーナリストの屋良朝博氏は当選から一夜明けた22日、精力的に報道各社のインタビューに答え、米軍基地問題や沖縄振興の政策を語った。自身の著書や、屋良氏が参加しているシンクタンク「新外交イニシアティブ」の提言などからも、屋良氏の構想を知ることができる。米軍普天間飛行場を辺野古移設なしで返還させると強調するが、実行可能なのか疑問も残る。 屋良氏は、在沖米海兵隊がオ… 2019/04/24
視点 【視点】「辺野古」に翻弄される沖縄 政治経験のない元新聞記者が、知名度も実績も、はるかに上回るベテラン政治家を破り、初当選を果たす。他の地域ではなかなか考えにくい選挙だが、沖縄ではそれが現実のものになった。衆院3区補選は、元沖縄タイムス社会部長でフリージャーナリストの屋良朝博氏が、元沖縄担当相の島尻安伊子氏を下した。 屋良氏勝利のテコになったのは、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設問題だ。事前の世論調査では、重視する政策に辺野古… 2019/04/22
視点 【視点】沖縄観光を牽引する離島 沖縄観光が好調さを維持している。宮古島市は2018年度(18年4月~19年3月)の入域観光客数が114万人となり、初めて100万人台に達したと発表した。八重山も18年(1~12月)は過去2番目となる137万9千人余の入域観光客数を記録した。離島が沖縄の観光産業を牽引(けんいん)する勢いだ。沖縄としては今後の誘客活動に弾みをつけ、受け入れ態勢の整備を進めていく必要がある。 県全体の18年(1~1… 2019/04/19
視点 【視点】危うさ感じる知事訪中 玉城デニー知事が日本国際貿易促進協会(会長・河野洋平元衆院議長)のメンバーとして訪中している。観光や貿易などで交流拡大を訴えるようだ。在任中、同様に訪中していた翁長雄志前知事の路線を忠実に引き継いだものだが、知事の外遊には税金が投入されており、費用対効果はしっかり検証されなくてはならない。その意味で、この時期の知事訪中には、違和感を抱かざるを得ない。 沖縄は観光立県であり、知事が海外からの観光… 2019/04/18
視点 言語道断な事件と現実の負担軽減 北谷町で、在沖米海兵隊所属の男性海軍兵が日本人女性を殺害し、自らも自殺したと見られる事件が起こった。事実だとすれば言語道断の事件であり、米軍には綱紀粛正を改めて強く求めなければならない。 在沖縄米軍トップのエリック・スミス在日海兵隊司令官は15日、沖縄県庁を訪れ、玉城デニー知事に謝罪した。玉城知事が「激しい怒りを覚える。米軍の綱紀粛正と人権教育が全く機能していないと言わざるを得ない」と抗議した… 2019/04/16
視点 【視点】「万国津梁会議」に疑問 玉城デニー知事が昨年9月の知事選で掲げた公約ではあるが、払拭できない幾つかの疑問点がある。有識者らを交えて県政の幅広い課題を議論する「万国津梁会議」の設置についてだ。 知事は12日、就任後初の定例記者会見を開き、6月上旬に同会議の初会合を開催する方針を明らかにした。最初の定例記者会見のテーマに選んだことからも、自身の目玉政策として推進したい意気込みがうかがえる。 万国津梁会議は①人権・平和②… 2019/04/14
視点 【金波銀波】 パーティで東日本大震災の… パーティで東日本大震災の被災地を地盤とする自民党議員の名前を出し「復興以上に大事」と発言した桜田義孝五輪相が、即日更迭された◆「忖度(そんたく)」発言で辞任した塚田一郎元国交副大臣と同様、人間性を疑われる発言で「なぜこんな人が大臣に抜擢されたのか」と思わざるを得ない。安倍晋三首相の任命責任が問われるのは当然だ◆だが、過去には沖縄の米軍基地問題を巡る発言で、特に失言したわけでもないのに厳しい批判に… 2019/04/12
視点 【視点】基地負担軽減、空回りする玉城知事 米軍普天間飛行場の辺野古移設阻止で功を焦る玉城デニー知事の「空回り」が目立つ。 普天間飛行場負担軽減推進会議が10日、官邸で開かれ、玉城知事は、辺野古移設工事の一時的な中断も念頭に、3~6カ月の期間を設定した協議の場を要求した。しかし会議終了後、報道陣の取材に応じた宜野湾市の松川正則市長は「3カ月、6カ月ということではなく、作業部会でしっかり詰めてほしい」と述べ、玉城知事に同調しなかった。菅義… 2019/04/11
視点 【視点】衆院補選、争点は「辺野古」だけか 沖縄本島中北部を選挙区とする衆院沖縄3区補選が告示された。米軍普天間飛行場の辺野古移設に反対する政党などが支援するフリージャーナリストの屋良朝博氏と、自民公認で公明、維新県総支部が推薦する島尻安伊子氏の一騎打ちだ。沖縄では基地や振興策などの関心が高いが、全国的には安倍政権対野党共闘のモデルケースとして注目されている。 沖縄市で開かれた出発式で、屋良氏は「辺野古の海には絶対に一本の指も触れさせな… 2019/04/10
視点 【視点】立志と感動の入学式に 各学校の入学式シーズンを迎えた。ユリ咲き誇る陽春の中で、夢と希望を胸いっぱいに抱いて入学する小学校、中学校、高校の新一年生。その喜びは格別に大きなものだろう。強い決意を持って志を立て、一生の思い出となる学校生活にしてほしい。 沖縄の教育現場では課題も多い。とりわけ深刻なのは学力不振問題だ。国も地方も最大の資源は人材であり、社会に貢献する能力の源泉は幼少時代の勉学にある。 子どもたちには学校生… 2019/04/09
視点 【視点】新元号が運ぶ新たな風 2019年度のスタートは、新元号「令和」の発表から始まった。沖縄でも新元号に対し、県民のさまざまな反応があった。玉城デニー知事は「令和」の世が沖縄にとってどのような時代になることを期待するかを記者団に問われ「戦争のない平和な時代を望む」と述べた。5月1日に皇太子殿下が御即位され、新元号が使用されることになる。伝統を大切にしながら、新たな未来を切り開く気概を新元号から読み取りたい。 「令和」のポ… 2019/04/02
視点 【視点】安全保障 「風」任せでいいか 石垣島平得大俣地区への陸上自衛隊配備計画の賛否を問う住民投票案を巡り、石垣市議会の特別委員会で審議が始まった。しかし、そもそも住民投票は不要とだとする与党側と、住民投票の実施を前提として条文の審議に入りたい野党側の間で認識の相違があり、議論は平行線をたどっている。国の安全保障や外交に関する問題を、一地方の住民投票で問うのは本来、不適切とされる。この住民投票が本当に必要かどうか、改めて考え直してみ… 2019/03/30
視点 【視点】県と国の対立、重い辺野古提訴 米軍普天間飛行場(宜野湾市)の辺野古移設を巡り、県は埋め立て承認撤回の効力を停止した国土交通相の判断の取り消しを求め、国を提訴した。辺野古移設を巡る県と国の裁判は6件目で、玉城デニー県政では初めてとなる。泥沼のような訴訟合戦はいつまで続くのか。安倍政権は普天間飛行場の危険除去を訴えて辺野古移設作業を進めているが、現実を無視して県内移設反対に固執する県の姿勢には疑問を禁じ得ない。 玉城知事は、安… 2019/03/24
視点 【視点】普天間、両立せぬ二つの政策 「普天間飛行場の閉鎖返還を求めていくのは、辺野古新基地を造らせない公約と並んで県の最も重要な政策だ」 18日、米軍普天間飛行場を抱える宜野湾市を就任後初めて訪れた玉城デニー知事は、松川正則市長にこう語った。松川市長は「辺野古移設反対もあるかも知れないが、じゃあ普天間はどうするんだという具体策を一緒になって考えてほしい」と求めた。 普天間飛行場問題を巡り、県が陥った袋小路を象徴しているようなや… 2019/03/20
視点 【視点】大震災あす8年 確実な備えを 東日本大震災からあすで8年。警察庁の発表によると、死者は12都道県で1万5897人。2533人が依然として行方不明で、岩手、宮城、福島の3県では警察官3600人超が遺体の捜索などを継続している。まだ大惨事の爪痕は生々しい。1771年に明和の大津波を経験した八重山にとって、地震や津波の脅威は常に身近にある。住民一人ひとりが改めて防災対策を見つめ直す時だ。 8年前のあの日、どこで、どのように大震災… 2019/03/10
視点 【視点】台湾総統の発言注視を 台湾の蔡英文総統は2日、産経新聞のインタビューに答えた内容として「安保協力で対話のレベルを高めるべきだ」と日台政府間の安保対話を呼び掛けた。沖縄と台湾は文字通り「一衣帯水」の間柄であり、台湾情勢は沖縄の安保環境にも大きな影響を与える。県民としても蔡総統の発言を注視する必要がある。 中国の習近平国家主席は1月、共産党独裁下で高度な自治を認める「一国二制度」による台湾統一を呼び掛けた。台湾統一に向… 2019/03/06
視点 【視点】県、打開策示さねば責任転嫁 「辺野古米軍基地建設のための埋め立て」の賛否を問う県民投票で「反対」が多数となった結果を受け、玉城デニー知事は1日、官邸で安倍晋三首相と会い、米軍普天間飛行場の辺野古移設に対し「辺野古が唯一との日米合意に固執することは、普天間飛行場の固定化につながりかねない」と断念を迫った。しかし知事自身は、辺野古移設に代わる打開策を示すことはなかった。普天間飛行場が固定化するリスクの責任を政府に転嫁しようとす… 2019/03/05
視点 【視点】陸自配備、万全の備えは政府の責務 石垣島への陸上自衛隊配備に向け、防衛省は駐屯地建設の用地造成工事に着手した。石垣市は尖閣諸島を行政区域に抱え、中国をにらんだ国境の最前線であり、万全の備えを固めることは政府の責務でもある。早期の駐屯地整備に期待したい。 駐屯地建設予定地周辺の於茂登、開南、川原、嵩田の4公民館は2月27日、初めて防衛省側と面談し、駐屯地建設に反対する意向を伝えた。弾薬庫と住宅の距離、水源地への影響などを懸念する… 2019/03/03