視点 【視点】少子化、戦争に匹敵する惨禍 少子化や人口減少の進行は、戦後日本が直面する最大の国難かも知れない。日本の将来を支える有為の若者たちが大量に失われるという意味では戦争の惨禍と何ら変わらないが、こちらは静かに、しかも着実に日本の屋台骨をむしばんでいく。 昨年の推計出生数は過去最少の86万4000に人にとどまった。前年に比べ約5万4000人の減少で、米国が60~70年代に戦ったベトナム戦争の死者に匹敵する人口が失われたということ… 2020/06/05
視点 【視点】観光再開 感染防止へ手探り 新型コロナウイルスの影響で、県が自粛していた観光客の受け入れが1日から段階的に再開された。新規感染者が発生している東京や福岡など6都道県との往来自粛要請は継続しているが、18日には解除される見通しだ。感染拡大を防ぎながら観光地としてのにぎわいをどう取り戻していくか、手探りの取り組みが始まる。 石垣市は観光客受け入れに当たり、宿泊業者と感染防止協力協定の締結を始めた。 原則1週間以上の長期滞在… 2020/06/03
視点 【視点】世界の潮流ではない民主主義 東西冷戦が西側民主主義諸国の勝利に終わって以来、民主主義は世界の潮流だと思われてきたが、本当にそうだろうか。世界ではむしろ、自由や人権の抑圧に向けた動きが強まりつつあるように見える。 中国の全国人民代表大会(全人代)第3回会議は5月28日、香港に国家安全法制を導入する方針を決定した。同法制導入方針によると、国家の分裂や政権転覆、組織的テロ活動と外国勢力の香港への干渉を処罰するとしており、中央政… 2020/06/02
視点 【視点】トランプ氏と巨大IT企業の戦い 米短文投稿サイトのツイッター社がトランプ米大統領の投稿に対し、事実を確認するよう注意を喚起する「ファクトチェック」のラベルを付けた。これにトランプ氏は「言論の自由の弾圧」「巨大IT企業の検閲」などと猛反発し、大統領令などで対抗する可能性が取り沙汰されている。 米国ではトランプ政権になってから、巨大メディアやIT企業と、世界最強の権力者である大統領が正面衝突する構図が顕著になっている。後者は憲法… 2020/05/29
視点 【視点】新型コロナ 岐路に立つスポーツ 新型コロナウイルスの影響は、夏の風物詩となっている国民的行事にも及んだ。日本高野連は、今年の第102回全国高校野球権大会と地方大会の中止を決めた。夏の甲子園大会が中止されるのは戦後初の事態だ。 夏の甲子園は毎年のように多くのドラマを生み、沖縄県民も球児たちの活躍に励まされてきただけに、やむを得ないとはいえ中止は残念だ。春の甲子園に続く中止で、球児たちの落胆を思うと胸が痛い。 県高野連は県独自… 2020/05/25
視点 【視点】安定した台湾、沖縄にも不可欠 台湾の蔡英文総統が政権2期目をスタートさせた。民主主義や自由経済を標ぼうする台湾は、日本周辺では数少ない貴重なパートナーであり、八重山にとっても一衣帯水の間柄だ。台湾を自国の一部であると主張する中国は「一国二制度」による統一への圧力を強めている。沖縄県民としても台湾を側面から支援したい。 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、石垣市の姉妹都市である台湾蘇澳鎮はマスクを寄贈し、心温まる激励のメッセ… 2020/05/21
視点 【視点】「勝利宣言」はまだ早い 新型コロナウイルスの新規感染者数が目に見えて減少してきた。政府は新型コロナウイルス特措法に基づく緊急事態宣言を39県で解除し、残る8都道府県の解除に関しても21日に判断する。 3月から4月にかけての感染者急増を「第1波」と考え、今後の「第2波」「第3波」を引き続き警戒する必要がある。だが「第1波」に関しては、欧米のような大量の死者や医療崩壊といった事態には至らず、ひとまず当面の大きな危機はクリ… 2020/05/20
視点 【視点】復帰48年、コロナ後へ新戦略を 沖縄のリーディング産業である観光業がはらむ脆弱性を、いやおうなしに思い知らされる年になってしまったようだ。48回目となる沖縄の復帰記念日は「令和」の始まりを祝った昨年とは打って変わり、重苦しい雰囲気の中で迎えることになった。 2001年の9・11テロの際は、米軍基地が多い沖縄は危険だという風評被害が発生し、基地のない八重山も含めて観光客が急減した。その後、官民挙げた懸命な活動で苦境を脱し、特に… 2020/05/15
視点 【視点】中国の野心、沖縄の未来に影 石垣市の尖閣諸島周辺海域で、領海侵入した中国公船「海警」が与那国町漁協所属の漁船に接近、追尾する事態が発生した。海上保安庁の巡視船が警護に当たり、漁船の安全を確保したが、日本の主権が公然と侵害され、日本人の生命や安全が危機にさらされた重大な問題だ。日本政府や沖縄県には毅然とした対応が求められる。 与那国町議会は11日、尖閣諸島での警戒監視体制強化と安全操業を求める意見書を全会一致で可決した。町… 2020/05/12
視点 【視点】〝出口〟の先にも変容した社会 全国的に新型コロナウイルスの感染拡大は続いているが、地方によっては感染者増加のペースが衰えているところもあり、営業や外出の自粛解除に向けた「出口戦略」の議論が活発化し始めた。沖縄では5月に入って新たな感染者が確認されておらず、〝出口〟への模索が始まっている。 4日に開かれた県の専門家会議では「活動再開へのロードマップ」案が提示され、石垣市の中山義隆市長は6日「新型コロナショックからの回復プラン… 2020/05/11
視点 【視点】「コロナ後」の世界と沖縄 新型コロナウイルスの世界的な拡大が続く中、米国は、発生国である中国が初期の封じ込めに失敗し、情報の隠蔽でウイルスを拡散させる結果を招いたとして批判を強めている。 しかし世界的には「中国包囲網」構築の動きは広がっていない。報道によると、25日の主要7カ国(G7)外相会議は、米国が新型コロナウイルスを「武漢ウイルス」と呼ぶことにこだわったため、中国に配慮する各国の反発を招き、共同声明の発表が見送ら… 2020/04/30
視点 【視点】感染4人目、気の緩みは許されない 石垣市で新型コロナウイルスの感染者が最後に確認されて10日以上が経過し、新たな感染者が確認されないまま、特設された相談外来は終了。県は25日ぶりに「県内の感染者ゼロ」を発表―。疫病との戦いで久しぶりに明るい兆しが見え始め、市民に安心感が漂い始めた矢先、市で4人目の感染者が確認された。一瞬の気の緩みも許されない。そんな厳しい現実を、改めて思い知らされた。 ゴールデンウィーク(GW)が29日から本… 2020/04/29
視点 【視点】緊急宣言下、弱者に救いの手を 新型コロナウイルスの感染拡大による外出制限で、女性がDV(配偶者間などの暴力)被害にさらされるケースが増加している。緊急事態宣言下の日本で、隅に追いやられがちな弱い立場の人たちにどう手を差し伸べるかが大きな課題に浮上している。 国連報告書や各国報道によると、フランスでは3月17日に厳しい外出制限を適用して以降、DVの通報件数が30%増加。電話などでの相談件数もキプロスで30%、シンガポールでは… 2020/04/28
視点 【視点】きょうからGW「ステイホーム」を 全国的に新型コロナウイルスの勢いが衰えない。国の専門家会議は22日、都市部と地方間の人の移動を通じ、感染拡大が続く地域以外でも流行が発生する事例が後を絶たないと指摘した。 25日からゴールデンウィーク(GW)が始まる。5月6日までの期間中、大都市圏から沖縄への人の流れが再び増加する可能性が懸念されている。 航空各社が発表している期間中の予約状況を見ると、例年より予約率は大きく落ち込んでいると… 2020/04/25
視点 【視点】新たな法廷闘争に強まる懸念 防衛省は、米軍普天間飛行場の移設先である名護市辺野古沿岸部の軟弱地盤改良工事のため、県に設計変更を申請した。玉城デニー知事は「県民に十分な説明もないまま、埋め立て工事の手続きを一方的に進めることは到底納得できない」と述べ、不承認の方針を示唆した。国と県が新たな法廷闘争に突入する懸念が強まっている。 玉城知事は辺野古移設反対を公約の一丁目一番地に位置付けて知事に当選した。どのような理由であれ、国… 2020/04/24
視点 【視点】民意汲んだ「1人10万円」給付 政府は20日の閣議で、新型コロナウイルスの緊急経済対策として、全国民への10万円給付などを実施するため、総額25兆6914億円の2020年度補正予算案を決定した。小規模の市町村では、来月から給付が始まる。 当初は減収世帯に限って30万円を給付する方針だったが、公明党の山口那津男代表が安倍晋三首相に直談判し、撤回させた。山口代表は自公連立の解消まで持ち出し、強硬に1人10万円の給付を迫ったという… 2020/04/22
視点 【視点】医療崩壊防ぐのが最優先 とどまるところを知らない新型コロナウイルスの感染拡大で、県は20日、独自の緊急事態宣言を発した。感染は沖縄本島から離島の八重山へ波及し、感染者は飲食店やスーパー、コンビニの従業員から医療従事者まで、あらゆるレベルに及んでいる。県民が強い危機意識を共有し、一丸となって感染拡大防止に取り組まないと、沖縄も東京や大阪など、ウイルスが蔓延(まんえん)している大都市圏と同じ状況に陥ってしまう。 感染者は… 2020/04/21
視点 【視点】リーダーの発信力 生かすのは今 沖縄の新型コロナウイルス感染者数が17日、百人を超えた。政府の緊急事態宣言が全国に拡大される中、沖縄もウイルスが蔓延(まんえん)する大都市圏に劣らず深刻な状況となりつつある。手をこまねいていると、沖縄本島そのものが、八重山など離島にとってのクラスター(感染集団)になってしまうだろう。 沖縄での感染拡大に歯止めが掛からない状況を見るにつけ痛感するのは、玉城デニー知事が発信力を十分に生かせていない… 2020/04/18
視点 【視点】感染初確認 拡大抑止に全力を 東京などの大都市圏や沖縄本島で新型コロナウイルスの感染拡大が続く中「時間の問題」と言われていた八重山での感染者確認が現実のものになった。県は13日、石垣市の20代の飲食業男性と60代女性がPCR検査で陽性だったと発表した。 2人とも感染経路は特定されておらず、県は市中感染の可能性を指摘している。その場合、発症していない水面下の感染者が相当数いる可能性も覚悟する必要があり、今後とも八重山で感染が… 2020/04/15
視点 【視点】緊急事態宣言視野に準備を 県内で新型コロナウイルスの急拡大が続いている。2月下旬の時点で3人だった感染者数は、2カ月も経たないうちに50人を超えた。このままだと医療崩壊などの深刻な事態が懸念され、玉城デニー知事は、独自の緊急事態宣言を出すことも視野に、早急に準備を進めるべきだ。 知事は10日の定例記者会見で、独自の緊急事態宣言発表について「必要な状況が来るかどうか注視しながら、さまざまな関係機関との協議を重ねたい」と慎… 2020/04/13