視点 【視点】暗いニュース続きの沖縄、打開策は 最近の沖縄は、暗いニュース続きだ。12日には、久米島町から出荷された県産和牛10頭が、DNA鑑定の結果、血統書に父牛として記載された希少な優良種雄牛の子ではなかったことが判明し、畜産関係者に衝撃を与えた。沖縄産の牛のブランドを揺るがす事態になりかねず、県は対応に追われている。 沖縄本島では、豚熱の発生がいまだに止まらない。12日には、うるま市で7例目の豚が確認された。さらに440頭の豚が殺処分… 2020/03/15
視点 【視点】パンデミック表明 危機意識強化を 世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は11日、肺炎を引き起こす新型コロナウイルス感染症について「パンデミック(世界的大流行)」であると表明した。遅きに失した感もあるが、この疫病の蔓延(まんえん)が新たな段階に入ったことは間違いない。 ウイルス発生地と見られる中国・武漢市で初めて患者が発生したのが昨年12月12日、同市が「原因不明の肺炎」に関する情報をホームページに初めて掲載したのは同30日… 2020/03/13
視点 【視点】陸自「配備後」見据えたまちづくりを 石垣市議会は2日の本会議で、陸上自衛隊配備予定地の市有地を沖縄防衛局に売却する議案を与党の賛成多数で可決した。防衛局による駐屯地建設予定地の取得率は民有地、市有地合わせて9割に達することになり、陸自配備の実現が確定的な状況になった。 2015年に防衛省の若宮健嗣副大臣(当時)が中山義隆市長に配備を正式打診して以来、本格的に配備計画が始動したが、実際には2010年ごろには、配備計画が蓋然性の高い… 2020/03/07
視点 【視点】新型肺炎、沖縄経済に黄信号 肺炎を引き起こす新型コロナウイルスの感染が国内でも拡大し、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」号の乗客も含め、感染者は千人を超えた。沖縄経済への影響も、じわじわと広がり始めている。 特に基幹産業である観光への打撃は、現状のままだと深刻なものになりそうだ。 クルーズ船の寄港キャンセルが相次ぎ、既に外国の団体客は姿を消しているが、心配されるのは主力である国内客への影響だ。個人客は堅調な一方、団… 2020/03/05
視点 【視点】人手不足を新たなチャンスに 石垣市でも深刻化している人手不足問題について、公益財団法人九州経済調査協会がアンケートやヒアリング調査を実施した。離島自治体である石垣市の課題は、離島県である沖縄の縮図とも言えるが、沖縄本島とは異なる小さなコミュニティに特有の状況なども浮かび上がり、興味深い。 地元企業などを対象に2019年9月から実施したアンケートでは74件の回答があり、6割が正規・非正規とも人手不足であることが分かった。 … 2020/03/04
視点 【視点】きょう採決 陸自配備は着実に 石垣島への陸上自衛隊配備計画で、駐屯地建設予定地となっている市有地の売却議案が2日、石垣市議会で採決される。配備に理解を示す与党が多数を占めているが、売却議案について、中山義隆市長から事前の調整がなかったとして「未来」会派が反発しており、議案の行方は予断を許さない状況だ。 陸自配備にせよ、米軍普天間飛行場の辺野古移設にせよ、安全保障に関する案件が地方の政争に翻弄される現状は残念というほかない。… 2020/03/02
視点 【視点】新型肺炎、全国で深刻化の一途 新型コロナウイルスの感染拡大が日本でも止まらず、死亡や重症化のニュースも目に付くようになった。沖縄でも「離島だから」などと安易な楽観論に頼ることなく、十分な警戒感を持って日常生活を過ごす必要がある。 国内の状況は深刻化の一途だ。23日にはクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」に乗っていた80代の日本人男性が死亡し、同船の乗客では3人目の死亡者になった。 全国でも感染者増が顕著な北海道では、2… 2020/02/25
視点 【視点】県民投票1年、負担軽減の議論を 米軍普天間飛行場の辺野古移設を巡る県民投票から24日で1年になった。投票者の7割が移設に反対したが、移設工事は着々と進んでおり、県民投票の実質的な影響はなきに等しい。当初から指摘されていたように、県民投票が移設反対派の政治的アピールに過ぎなかったことが改めて浮き彫りになっている。 しかし玉城デニー知事は14日の定例記者会見で「辺野古に反対する民意は揺らいでいない。政府の姿勢には、強い憤りを禁じ… 2020/02/24
視点 【視点】新型肺炎 市中感染の可能性も 肺炎を引き起こす新型コロナウイルスの感染者が県内で3人となった。最初の2人はクルーズ船の乗客と接触したタクシー運転手だったが、20日発表された3人目の患者は乗客との接点が分かっていない。県保健医療部の砂川靖部長は、感染源が不明な「市中感染」が始まった可能性について「否定できない」と述べた。沖縄での感染拡大は新たな段階に入ったと言える。 全国各地でイベントの自粛が相次いでおり、石垣市でも日に開… 2020/02/22
視点 【視点】陸自配備問題は大詰めに 石垣市は、陸上自衛隊駐屯地の建設予定地となっている平得大俣の市有地約13.6ヘクタールの売却議案を21日開会する市議会3月定例会に上程する。陸自配備問題は議会の判断を問う大詰めの段階を迎えることになる。 売却議案は特別委員会で審議されたあと、3月2日に採決される予定だ。防衛省は年度内に市有地を取得するスケジュールで作業を進めており、そのために余裕を持たせた日程と言える。 市議会では陸自配備に… 2020/02/20
視点 【視点】新型肺炎、拡大抑止へ早期の取り組みを 肺炎を引き起こす新型コロナウイルスの感染が国内でも拡大し、感染者はクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」乗船者を含め500人を超えた。沖縄でも感染者が確認されたことを受け、専門家が今後の流行の可能性に警鐘を鳴らしており、大規模感染の抑止に向けた早期の取り組みが重要性を増している。 厚生労働省は17日、新型コロナウイルスに関する相談や受診の目安を公表した。かぜの症状や37.5度以上の発熱が4日以… 2020/02/19
視点 【視点】沖縄初の感染 観光への影響不可避 肺炎を引き起こす新型コロナウイルスの感染者が沖縄で初めて確認された。既に全国では感染拡大の兆しが見られており、13日には神奈川県で国内初の死亡者も出た。沖縄で今後10人、100人単位で感染者が増えても不思議ではない。 国民一人ひとりが自分の身を守るため、感染予防対策の徹底を心がけなくてはならない段階に入っている。感染者が相次ぐようであれば、基幹産業である観光産業への影響も不可避だ。 2020/02/15
視点 【視点】尖閣海域の挑発、友好に暗雲 中国では新型コロナウイルスによる肺炎の感染者数が6万人に迫り、死者数も1300人を超えたが、石垣市の尖閣諸島周辺海域を航行する中国公船は、いまだに挑発行為を止めない。13日には今年に入り4日目、今月に入り2日目となる領海侵入が起きた。 日本からは中国にマスクや防護服などの支援物資が次々と贈られている。その箱に、漢詩を引用した中国語の応援メッセージが記されていることが報道され、友好のあかしとして… 2020/02/14
視点 【視点】沖縄県民も注視する米大統領選 世界最強国である米国の動向はアジアや欧州にも大きな影響を与えるが、沖縄の最重要課題である基地問題も米国の意向抜きには解決策を見いだせない。沖縄の将来に密接に関わる尖閣諸島問題の行方も、米国の対中政策に左右される。4年に1度の米大統領選の行方を、沖縄県民も注視せざるを得ない。 評価は別として、トランプ氏の就任後、世界は大きく変わりつつある。米国はTPP(環太平洋連携協定)からの離脱を表明し、欧州… 2020/02/10
視点 【視点】報道への「圧力」と自浄作用 権力の監視機能を持つと言われる報道だが、それだけに政治家とは常に緊張関係になりやすい。 立憲民主党の安住淳国対委員長らが4日、衆院予算委員会の質疑内容などを伝えた同日付の新聞各紙のコピーに「すばらしい!」「くず0点」「ギリギリセーフ」といった論評を書き添え、国会内の同党などの衆院会派控室のドアに張り出した。「論外」と書かれて各紙より下に掲示された新聞もあった。 安倍晋三首相を批判する記事には… 2020/02/09
視点 【視点】高まる感染リスクに備えを 横浜港内に停泊しているクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で、乗員乗客約3700人のうち、5日までに10人の新型コロナウイルス感染が確認された。県内各メディアの報道によると、同船は1日、那覇港に寄港し、約9時間半停泊。乗客2600人余が下船してバスやタクシーで市内を観光したという。このうち22人は再乗船しなかった。 乗客に感染者が含まれ、那覇市内でウイルスを拡散させた可能性も否定できない。沖… 2020/02/06
視点 【視点】新型肺炎、運営問われる国際機関 世界保健機関(WHО)や国連の運営の在り方が改めて問われている。中国を中心にした新型コロナウイルスによる肺炎の流行に対し、感染拡大の防止より政治的な思惑を優先させ、中国政府に忖度(そんたく)するような行動が目立つためだ。 WHОのデトロス事務局長は3日、米国が中国全土への渡航中止勧告を出したことなどについて「(中国への)渡航や貿易を不必要に妨げる措置は必要ない」と述べた。 新型肺炎の感染拡大… 2020/02/05
視点 【視点】前哨戦始まった県議選 玉城デニー知事の「中間審判」とも言われる県議選は5月29日告示、6月7日投開票される。出馬表明の記者会見を開く予定候補者も出始めるなど、前哨戦は既に始まった。 最大の争点は玉城県政に対する評価だ。まず、米軍普天間飛行場の辺野古移設に反対を貫く玉城知事の姿勢をどう判断するか。 各種選挙や県民投票で県民の反対意思は示されているが、知事が現在の路線を続ければ、沖縄と政府の関係は破綻に瀕する。普天間… 2020/02/04
視点 【視点】新型肺炎、戦略転換迫られる観光 中国を中心とした新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大で、沖縄でも観光産業に影響が出始めている。玉城デニー知事は1月31日の定例記者会見で「観光危機対応に必要な体制整備を図りたい」「観光客や事業者の健康と安全を守ることを第一に考えたい」と述べたが、具体的な対応には言及しなかった。 沖縄には2019年、中国本土から年間約75万人が訪れており、外国客としては、国別で台湾(約94万人)に次いで2番目… 2020/02/02
視点 【視点】新型肺炎、情報収集し予防徹底を 中国で新型コロナウイルスによる肺炎の感染がとどまるところを知らない。感染者は6000人、死者は130人を超えた。春節(旧正月)に伴う大型連休には多数の中国人観光客が沖縄本島を訪れており、潜伏期間を考えると、今後、県内でいつ患者が発生してもおかしくない状況だ。県民には正しい情報収集に努め、予防対策を徹底する努力が求められている。 県は、発生地である中国武漢市への渡航歴がある人や、渡航歴がある人と… 2020/01/30